ホームスクールとは?定義・歴史・日本の現状をわかりやすく
ホームスクールとは、学校に通うかわりに、家庭を拠点にして学ぶことです。ホームスクーリング、ホームエデュケーションと呼ばれることもありますが、中身はほぼ同じだと思ってもらって大丈夫です。
誤解されやすいんですが、ホームスクールは「学校に行けない子のための、しかたのない選択肢」だけではありません。海外では、行けるけどあえて行かない、という家庭もたくさんあります。学校という場所を使うか使わないかを、家庭が選ぶ。それがホームスクールの本質だと僕は思っています。
ホームスクールの歴史——海外ではどう始まり、広がったか
アメリカ:ひとつの家庭の選択から、ひとつの制度へ
アメリカでは1970〜80年代にかけて、公教育のあり方に疑問を持った家庭たちが、自分たちで子どもを教える動きを広げていきました。最初は法律とぶつかることも多かったんですが、今ではすべての州でホームスクールが合法になっていて、250万人を超える子どもたちが家庭で学んでいると言われています。
これって、すごいことなんですよね。国全体で「学校がすべてではない」という前提ができあがっている。
イギリス・カナダなど、広がっていった国々
イギリスやカナダ、オーストラリアなどでも、それぞれの形でホームスクールが制度化されています。国によって届出の要否や学習内容のチェックの厳しさは違いますが、「家庭で学ぶ権利」そのものは、多くの国ですでに認められているんです。
日本におけるホームスクールの現状
制度としては存在しない。でも、違法でもない
ここが一番聞かれるところなんですが、日本にはホームスクールという制度そのものがありません。学校教育法は、義務教育を学校で受けさせることを前提にしているので、家庭だけで完結させる「制度」は用意されていないんです。
ただし、違法でもありません。特に、子ども自身の意思にもとづいて学校以外の場で学んでいる場合、それを罰する法律はどこにもない。「制度がない」と「違法」を混同してしまう方がすごく多いんですが、ここはきちんと分けて考えてほしいところです。
「不登校」と「ホームスクール」はイコールではない
もうひとつ、大事な整理をしておきますね。「不登校」は、行きたくても行けない状態を指す言葉です。一方で「ホームスクール」は、行けるか行けないかに関係なく、家庭を学びの場として選ぶという、もっと広い言葉なんです。
不登校からホームスクールに入る家庭もあれば、最初から学校を使わないと決めている家庭もある。どちらも間違いじゃありません。
不登校34万人という数字の向こう側
日本の不登校児童生徒は34万人を超えました。この数字だけ見ると重く感じるかもしれませんが、僕はここに「行き先がなくて立ち止まっている子が、それだけたくさんいる」というふうに読んでいます。学校に戻ることだけがゴールじゃない。家庭を拠点に、その子のペースで学び直す道があるということを、もっと多くの親御さんに知ってほしいと思っています。
ホームスクールと、フリースクール・不登校支援の違い
フリースクールは、学校の外にある「もうひとつの居場所」です。通う場所があるという点で、ホームスクールとは少し違います。適応指導教室は学校の管轄で、学校復帰を前提にしていることが多い。塾や家庭教師も、学校のペースに合わせることが前提になっているケースがほとんどです。
ホームスクールは、この「前提」そのものを外すところから始まります。学校に合わせるんじゃなくて、その子に合わせる。順番を逆にするだけなんですが、これがすごく大きな違いを生みます。
僕がこの世界に足を踏み入れた理由——1対1指導5,000時間の現場から
僕はこれまで、1対1の指導だけで5,000時間以上、生徒たちと向き合ってきました。その中で何度も見てきたのが、「学校のペースに合わせること」自体が、その子の学ぶ意欲を削いでしまっている場面です。
特に小学生不登校専門のコノハナでは、最初は画面の向こうで、ほとんど言葉を発しない子も珍しくありません。それが数ヶ月かけて、問いかけに小さく頷くようになったり、口元がゆるむ瞬間が増えてきたり。派手な変化じゃないんです。でも、その小さなサインの積み重ねが、その子が自分のペースを取り戻していく過程そのものなんですよね。
だから僕は、学校に合わせることをいったん脇に置いて、家が、その子の学校になる——それを本気でサポートする場所が必要だと思っています。
家庭でホームスクールを考えはじめたとき、最初に置きたい問い
もしいま、お子さんの学校とのペースのズレに悩んでいるなら、最初に考えてほしいのは「いつ学校に戻すか」ではなく、「この子は今、何にだったら自分から手を伸ばせるか」という問いです。
答えはすぐに出なくて大丈夫です。むしろ、焦らず探すこと自体が、ホームスクールの一歩目だと僕は思っています。
よくある質問
Q1. ホームスクールは日本で違法ですか?
違法ではありません。ただし日本には制度そのものがないため、学籍や出席の扱いは在籍している学校との相談が必要になります。
Q2. ホームスクールと不登校はどう違うのですか?
不登校は「行きたくても行けない状態」を指す言葉で、ホームスクールは「家庭を学びの場として選ぶこと」を指す、もっと広い言葉です。不登校がきっかけでホームスクールに入る家庭もあれば、最初から学校を使わないと決めている家庭もあります。
Q3. 何から始めればいいですか?
まずは在籍校との関係を整理しつつ、お子さんが今どんなことになら自分から手を伸ばせるかを観察することから始めるのがおすすめです。ひとりで抱え込まず、状況を話してもらうことも一つの入り口になります。
まとめ——ホームスクールは、もう「特別な選択」ではなくなっていく
ホームスクールは、海外ではすでに一般的な選択肢のひとつです。日本ではまだ制度化されていませんが、違法ではありませんし、不登校とイコールでもありません。「学校に合わせる」か「その子に合わせる」か——この選び方が、これから少しずつ広がっていくはずだと僕は考えています。
お子さんの学び方について、誰かに話してみたくなったら、こちらからお気軽にご相談ください。無料の個別相談で、その子に合った最初の一歩を一緒に考えますね。



