反抗期は、なくていい
反抗期って、あって当たり前だと思っていませんか。
僕の持論は、逆です。
反抗期は、ないのが当たり前。
昭和のころは「反抗期がないほうが心配」なんて言われていましたよね。でも、あれは違うと思っています。
反抗期は、大人が子どもに対して、自分の意に従わせようとするから起こる。
子どもがそれに反発しているだけなんですよね。だから、子どもがやりたいようにやっていれば、反抗期は起こらない。
わがままを全部許せ、と言っているわけではありません。そこは誤解しないでくださいね。
暴れん坊の子が、僕には逆らわない理由
僕は家庭教師をしていたころから、いわゆる手のかかる子をたくさん担当してきました。
学校では暴れているような子もいます。
でも、僕には逆らってこないんです。
僕には(暴れん坊な子たちも)そんな逆らわないんですよ。なんでかっていうと、対話するからなんですね。……あなたがやりたくなかったらやらなければいいじゃん、っていつも言うんですよ。……あなたの人生だから、自分で決めなさいよ。
種明かしをすると、これだけです。対話しているから。
アドラーの子育ての考え方に、親子でも横の関係——お互いに尊重し合う関係を大事にする、というものがあります。
昭和の子育ては、親が上で子どもが下でした。上からドーンと来るから、下からポーンと跳ね返っていたわけですね。
最近は、反抗期のない家庭が増えてきています。それ自体はいい方向だと思っています。
ただし、注意したいパターンもあります。親に言われたことに反発すらせず、自分の考えを持たないまま、言われるがままになっている場合。
これは「反抗期がなくて安心」ではありません。この場合は、子どもの意見をちゃんと聞いてあげたほうがいいと思います。
イライラは、そのまま言っていい
とはいえ、親だって人間ですよね。子どもの選択にモヤモヤすることは、必ずあります。
そのとき、正論で抑えにいかないほうがいいです。代わりに、こうしてみてください。
お母さんはね、ちょっとこうイライラしちゃうんだよね、とかそのまま伝えればいいと思うんですよ、自分の気持ちを。……あなたがやりたいならしょうがないけど、お母さんはちょっとね、やだよ、やなんだよね。だからついついイライラして怒っちゃうかもしれないけど、ごめんね、ぐらいな感じで軽く言っとけばいい。
「あなたのためを思って」ではなく、「お母さんは、やなんだよね」。
主語が自分になっているだけで、子どもは反発しようがなくなります。ぶつかる相手がいなくなるので。
失敗は、ただの経験
もうひとつ、対話とセットで大事にしていることがあります。あえて失敗させるルートを作っておくことです。
小さいころの失敗は、傷になりません。大人になってからの失敗のほうが、よっぽど大きな傷になります。
だったら、早いうちにたくさん転んでおいたほうがいい。
僕はそこにもう一段だけ、付け足したいことがあって。
大人になって失敗すると良くないじゃんってみんな言うんですけど、いや大人こそ失敗してるわけで、僕は思ってますね。……失敗ってただの経験なんですよね。だから失敗って言っちゃうから、なんかダメだって思っちゃうんだけど。
失敗、という言葉を使うからダメに見えるだけなんですよね。中身はただの経験です。
模試の判定でも、志望校選びでも、同じことが言えると思っています。
お母さんの偏差値だけが上がる受験にしない
最後に、いちばん言いたかったことを書かせてください。
受験の相談を受けていると、「このテキストのマイルストーンを設定してください」と言われることがあります。
いや、子どもにマイルストーンなんて使えるわけないだろう、と思うんですけどね。
そうやってお母さんが受験を背負い込んでいくと、どうなるか。
受験終わった頃にね、お母さんの偏差値だけが上がっているっていう結果になりかねないので。
笑い話みたいですが、これ、本当に起きます。子どもにとっては、ずっとプレッシャーがかかり続けている状態ですから。
だから僕は、こう思っています。
本当に人間だものみたいなね、完璧じゃなくていい。……だから子供のペースで頑張ってあげてくださいっていう感じですね。そんな無理に押し付けなくて大丈夫。
反抗期は、なくていい。
そのために親がやることは、締め付けを強くすることでも、逆に何も言わないことでもなくて、ただ、横に座って対話することなんですよね。
同じラジオから、成績の話も書いています。「全部できないと」という型が子どもを縛るという意味で、この記事と根は同じです。→「全部できないと」が、子どもの可能性を潰しているかもしれない
家庭を拠点にした学び方そのものについては、こちらにまとめました。→ホームスクール大全|日本での始め方・法律・費用・1日の学習設計
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この記事を書いた人
鈴木 裕人(Arist代表)
福岡の家庭教師・ホームスクール「Arist」代表。1対1指導5,000時間。学校に行かない小学生の、勉強がある居場所「コノハナ」主宰。プロフィールはこちら



